本文とは関係ありませんがセブ最大のお祭りのシヌログが終わりました。「サント・ニーニョ・デ・セブ」という幼少時代のイエスキリストがセブの守護聖人です。家やオフィスなどに置いてある上の写真のような像をみな持ち寄ります。
フィリピン経済は2017年に6.7%成長
今回はフィリピンに関する経済動向等の記事についていくつか取り上げたいと思います。
まず表題にあるのはよく読んでいる「THE PHILIPINE STAR」というニュースサイトの記事です。(ちなみに当然英語サイトなので私の語学力ではグーグル翻訳に頼っています。ざっくりと日本語翻訳で眺めてから変な翻訳は原文にあたって確認する感じです。ずいぶん便利になりました。)
記事は「Philippine economy grows 6.7% in 2017」です。2017年の速報ですが堅調に伸びています。
世界の実質GDP成長率 国別ランキング・推移(国連)
グローバルノートというサイトがあるのですが色々な統計が出ていて面白いです。(会員でないと見れないものもあります。)これは2016年の国際比較です。
「世界の実質GDP成長率 国別ランキング・推移(国連)」
中東やアフリカが上位に入ってます。一位の「ナウル」って何処?気になったのでネットで調べたらなんだか凄い国です。かつてはリン鉱石で国民全員が不労所得で働かずとも裕福な生活を送っていたようです。経済が崩壊した今も失業率は90パーセントで世界一の糖尿病大国とか。
外務省の国別基礎データだと『国家の主要外貨獲得源である燐鉱石がほぼ枯渇し、現在その収入だけでは操業費用すらもまかなえない状況にあるほか、他にナウル経済を支えるめぼしい産業もなく、経済状況はさらに厳しい状態である。国内 には自給可能な食糧産業はなく、食糧及び生活物資のほとんどを海外からの輸入に頼っているため、世界的な石油価格上昇の影響を受け、物価も上昇している。通貨は豪ドルを使用しているものの、国営銀行も機能しておらず、経済活動が破綻状態であるため、正確な経済活動の動きは把握できない』とあるのですがなぜGDPが成長しているのか?どうなっているのでしょうか?
話をもどしますが、アジアだとブータン、中国、バングラディッシュ、インド、ラオスに次ぎフィリピンが14位にランキングされていますベトナムやタイ、カンボジアなどを抑えてランキングされています。
世界の消費者物価上昇率 国際比較統計・推移(IMF)
ではフィリピンは93位で1.78パーセントとなっています。GDPは伸びて消費者物価の伸びもほどほどで堅調といえるのではないでしょうか。ちなみに 一位の南スーダンは379.85パーセント。凄いですね。どんな生活の毎日なのか想像できません。
ジェトロの経済動向(フィリピン関連)
フィリピン経済でいえば「ジェトロの経済動向」では下記のサマリーが示されています。
『2018年1月23日 豊富な若年労働力、人件費で周辺国より優位-フィリピンの投資環境の現状と課題(4)-(フィリピン)
フィリピンは若くて豊富な労働人口を有しており、年齢別の人口構成を示す人口ピラミッドは若年層ほど多い「富士山型」の形状をしている。人材については高い英語能力や明るい性格が評価される一方、専門性の不足など人材の質には課題が残る。連載の最終回は、フィリピンの雇用や人材の最新動向について報告する。
2018年1月19日 マニラ首都圏の交通渋滞が経済成長の足かせ-フィリピンの投資環境の現状と課題(2)-(フィリピン)
マニラ首都圏では深刻な交通渋滞により、毎日24億ペソ(約53億円、1ペソ=約2.2円)の経済損失が発生していると試算されるなど、経済成長の足かせとなっている。連載の2回目は物流面の現状と課題について。
2018年1月18日 改善進むも「起業のしやすさ」は低い評価-フィリピンの投資環境の現状と課題(1)-(フィリピン)
ジェトロは2017年11月20~24日、フィリピン進出日系企業のうち、電気・電子、自動車、物流の各企業を中心に12社にインタビューした。それらを基に、フィリピンにおける投資環境の現状と課題を4回に分けて報告する。1回目は、日本企業による投資状況と近年のビジネス環境全般の変化について。
2018年1月12日 インフラ投資が牽引し6%台後半の成長率を維持-2018年の経済見通し-(フィリピン)
アジア開発銀行(ADB)、世界銀行、IMFは2017年のフィリピンの実質GDP成長率をそれぞれ6.7%、6.6%、6.6%と見通している。2018年は、税制改革によって新たな財源を確保し、大規模なインフラ整備計画が推し進められる予定だ。3機関は2018年の実質GDP成長率をそれぞれ前年より高い6.8%、6.7%、6.7%と予測する。
2018年1月9日 進出日系企業の事業拡大意欲は引き続き旺盛-対内直接投資が復調の兆し-(フィリピン)
ジェトロの調査によると、フィリピン進出日系企業の業績は好調が続いており、事業拡大意欲も旺盛だ。投資統計でも、しばらく足踏み状態だったフィリピンの対内直接投資認可額が、日本や台湾が牽引するかたちで、製造業や不動産などを中心に復調の兆しをみせている。』
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などの記事がでています、「起業のしやすさ」は低い評価というのですね。納得です。「豊富な若年労働力、人件費で周辺国より優位」というのも良く分かります。
【フィリピン経済の最新データ(2016年)から読み解く】フィリピン進出の商機
「Dijima-出島ー」というサイトにこんな記事が出てました。
ジェトロ(日本貿易振興機構)マニラ事務所所長 安藤 智洋 氏のお話しとのこと。記事中のセブンイレブンについては、進出したころは「サリサリストア」という個人商店による独特の文化が根付いているフィリピンでは成功しないという見方も多く、その株を買った人は大儲けしたと聞いたことがあります。
ちなみにこのサイトでは「ダバオだけじゃない? ミンダナオ島で注目のビジネス拠点BEST5」など興味深い記事が沢山あります。
最後になりますが、将来の人口統計と経済動向については政府を始めいろいろな調査機関がレポートをだしていますが、フィリピン経済の将来を考える上では若年労働者層が大きく影響すると思われるのでそれについて
ASEAN諸国における高齢化の進展
大和総研では「ASEAN諸国における高齢化の進展」報告書があります。
『ASEAN各国について見てみると、高齢化の進展が速い国としてはシンガポール、タイ、ベトナムが挙げられる。シンガポールとタイの場合、既に高齢化社会に突入しており、約20年間かけて高齢化が進み、2020-2025年頃には高齢社会となる。この間、65歳以上人口はシンガポールでは約100万人、タイでは約700万人増加する。続くベトナムでは、2020年に高齢化率が7%を超えて高齢化社会となり、15年後の2035年には同14%を超えて高齢社会となる予測である。この間、65歳以上人口は約500万人増加する。一方、ミャンマー、インドネシア、フィリピンの3ヶ国では、高齢化社会は30~40年程度続き、周辺諸国と比較して緩やかな高齢化の進展が予測されている。』
つまりフィリピンはアジアで一番高齢化が遅いと見込まれる国のひとつです。今でも多くの海外出稼ぎ労働者がフィリピン経済を支えていますが、さらにヘルパーや介護等の分野で増加が見込まれるかもしれません。
日本では今でも介護職は待遇も悪く人材不足であるといわれています。今のままだとあと20年位たって私が70歳になるころはどうなっているのか。やはり海外からの労働者に頼るようになるのでしょうか。私が日本にいたら恐らく、身寄りのない独居老人になっていると思います。それでも介護などあてにせず、気力でがんばれという社会になるのでしょうか?
一方では将来は世界的にAIやIT、ロボット技術などの進化で労働者の多くが要らなくなるともいわれています。どんな社会になっているでしょうか。とりあえず年金がちゃんともらえればうれしいのですが。
ではまた。次回は山の中のプールに行ってきた柔らかい話題をお話したいと思います。
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