
2026年2月28日、イスラエルとアメリカの連合軍がイランへの軍事攻撃を開始し、最高指導者であるアリ・ハメネイ師が殺害されるという、世界を揺るがす衝撃的なニュースが飛び込んできました。
これに対しイランは、周辺の米軍基地などへ反撃を行うとともに、世界のエネルギーの要所である「ホルムズ海峡(※)」を事実上封鎖しました。
3月に入ると、石油を運ぶタンカーが連日のように攻撃を受け、多くの船舶がこの海域を通過できないという、極めて深刻な事態に陥っています。
こうした混乱のさなか、3月19日に高市首相は渡米し、アメリカのトランプ大統領との首脳会談に臨みました。
対中関係という難しい課題も抱える中、一歩対応を誤れば日本経済が大きな打撃を受ける可能性もある、戦後史においても極めて難しく、重要な首脳会談であり、世界中から注目されたところです。
実はフィリピンも日本と同様に、原油のほとんど(約98%)を中東からの輸入に依存しており、そのほとんどが「ホルムズ海峡」(※)を通過して運ばれてくるため、国内でのガソリン価格が急上昇するなど、市民生活に影響が出始めています。
フィリピンは日本に比べて石油の「備蓄」が少なく、このまま供給が止まれば、4月中には在庫が底をつくと言われています。もし油が枯渇してしまえば、私たちの生活を支える電気、水道、通信といった「インフラ」が次々とストップして、またたく間に食料難に陥り、治安も悪化してしまいます。
中東からフィリピンまで石油を運ぶには、タンカーで15日から20日ほどかかります。
たとえ今すぐ海峡の封鎖が解除されたとしても、実際に油が届くまでには長い「タイムラグ」があるのです。もし4月に入っても状況が改善しなければ、いよいよ回避不能な危機に直面することになるでしょう。
2020年、世界を襲ったパンデミック(コロナ禍)。あの始まりの時期に、日本で「ダイヤモンド・プリンセス号」のニュースを見守っていた、あの頃のなんとも言えない「不安」や「胸のざわつき」といった感覚を思い出します……。
「イラン、自国と「友好国」の船舶のホルムズ海峡通過を許可」(Yahoo News:Forbes 2026.3.19)「IMO ホルムズ海峡封鎖で臨時理事会 船舶・船員への影響に対処」(TBS NEWS DIG 2026.3.19)
「ホルムズ封鎖、船員4万人が足止め 爆撃下の証言から浮かぶ過酷さ」(Bloomberg 2026.3.19)
(※)ホルムズ海峡: ペルシャ湾の出口にある非常に狭い海域です。世界の石油輸送の約3割がここを通るため、ここが封鎖されると世界中でエネルギー不足や価格高騰が起こります。

(BBC 2026.3.18)
ガソリン価格高騰
私の近所のガソリン価格の状況
止まらないガソリン価格の高騰
私の家の近くにあるガソリンスタンドでも、価格がとんでもないことになっています。フィリピンの「シェル石油」では、「ディーゼル」と「ガソリン」について、それぞれ次の2種類が売られています。
- FuelSave(フューエルセーブ): 標準的な「レギュラーガソリン」や「軽油」。
- V-Power(ブイパワー): 性能を高めた「ハイオクガソリン」や「プレミアム軽油」。
タクシーでよく使われる「Shell V-Power Gasoline(ハイオク相当)」で、価格の推移を計算してみました。3月20日の為替レート(1ペソ=約2.65円)で換算すると、驚きの結果になりました。
- 2月24日: 約171円(64.8ペソ)
- 3月19日: 約245円(92.5ペソ)
わずか1ヶ月足らずで、1リットルあたり70円以上も値上がりした計算です。急遽、他のオペレーターなどと連絡調整して、バウンダリー(ドライバーの支払うレンタル料)を引き下げました。
<為替レート(ペソから円)>「Google Finance フィリピン・ペソから 円」
※ 以下の写真は価格変動の写真です。値段表示のボードは、上段から「Shell FuelSave Diesel i」「Shell V-Power Diesel」「Shell FuelSave Gasoline」、最下段が「Shell V-Power Gasoline」







フィリピン・セブの状況
フィリピンの「石油の蓄え」はあとどれくらい?
実はフィリピンには、日本のように国が直接管理する「国家備蓄」がありません。その代わりに、民間の石油会社に対して「最低限、これだけの在庫は持っておきなさい」という法律(※)があります。
現在、民間の在庫を合わせても30日〜60日分程度しかありません。エネルギー省(DOE)の警告によると、このままでは4月末までに在庫が底をつく可能性があるとのこと。5月以降の供給を確保するため、政府は200万バレルの石油を直接買い付け、「バッファー(予備の蓄え)」を作る計画を急いでいます。
(※1)最低在庫義務(Minimum Inventory Requirement): 法律で、石油精製業者は30日分、輸入業者は15日分などの在庫を常にキープしておくルールのこと。
「国家石油備蓄を求める(National petroleum reserve sought)」(The Manila Times2026.3.19)
「 フィリピンは5月まで燃料備蓄を積み増す予定 ― エネルギー省長官(Philippines building up fuel stockpiles until May — DoE chief (Metrobank Wealth Insights)」(Wealth Insights.ph 2026.3.19)
遠い海から油を運ぶ「タイムラグ」
中東のホルムズ海峡からフィリピンまでは、約11,000キロ。タンカーで運ぶのに15日〜20日、準備を含めると1往復で1ヶ月半〜2ヶ月弱もかかります。
現在は攻撃の危険があるため、運航を拒否する船員も増えており、遠回ができたとしても、コスト増や遅れが深刻です。仮に今すぐ停戦となって安全が確保されても、油が実際にフィリピンに届くまでには長い時間がかかるのです。
「もしホルムズ(海峡)が閉鎖されたままなら、3週間で底をつくことになる(If Hormuz remains closed, we got three weeks to ‘empty’)」(The Manila Times 2026.3.16)
「貨物船の航路と速度を見てみましょう(Let’s see the Routes and Speed of Cargo Ship)」(Mitsui OSK Lines 2022.7.5)
役所も「週4日勤務」で節電・節油!(3月6日)
マルコス大統領は、3月9日から一部の役所を「週4日勤務」にすると発表しました。働く日を減らして、役所が使う電気や燃料を一気に10〜20%削減しようという対策です。タクシーを所管する「LTFRB(Land Transportation Franchising and Regulatory Board:陸上交通許認可規制委員会)」も、週4日制になりました。
「一部の官公庁で週4日勤務制が開始(Four-day workweek starts in some gov’t offices)」(INQLIURER NET 2026.3.7)
「燃料価格高騰への懸念が高まる中、政府機関で週4日勤務制が発表された。(4-day workweek in gov’t announced amid fuel price surge fears)」(philstar 2026.3.6)
「便乗値上げ」は許さない「価格監視」と「不正防止」(3月9日)
さらにエネルギー省(DOE)は、どさくさ紛れの「便乗値上げ」がないか監視しています。すでに不当な値上げの疑いがある55以上のガソリンスタンドに対し、「正当な理由」の説明を求める厳しい勧告(Show-cause order)を出しました。
「エネルギー省によると、ガソリンスタンド55カ所が価格の過剰請求で事情聴取命令を受ける見込み。(55 gas stations face show-cause orders for overpricing, says DOE)」(PHILIPPINE NEWS AGENCY 2026.3.9)
ガソリン価格高騰が現実に(3月16日)
フィリピン政府は、3月16日(月)、「国内の燃料価格が今週、1リットルあたり最大23.90ペソ上昇する」と発表しました。石油会社5社が火曜日から段階的に値上げを実施する予定としました。
具体的な値上げ幅と、値上げ後の予想価格は以下の通り。
- ガソリン: 12.90〜16.60ペソ値上げ → 最大91.60ペソに。
- ディーゼル: 20.40〜23.90ペソ値上げ → 最大114.90ペソに。
- 灯油: 6.90〜8.90ペソ値上げ → 最大143.79ペソに。
「注目、燃料価格が1リットルあたり最大23.90ペソ値上がりました(Fuel prices up by as much as P23.90 per liter this week)」(PHILIPPINE NEWS AGENCY 2026.3.16)
公共交通のドライバーなどに現金を支給!
政府は、公共交通機関のドライバーなどを守るため、「パンタウィッド・パサダ(燃料補助金プログラム:Pantawid Pasada」)」という予算を確保しています。これは、油の値段が一定基準(1バレル=80ドルなど)を超えたときに、国がドライバーやオペレーターに直接現金を配る仕組みです。
3月17日からマニラ首都圏で、ドライバー1人につき5,000ペソ(約1万3千円強)の支給が始まりました。4月からは、この支援を地方にも広げていく予定です。
「燃料補助金に関するポー氏の発言(Poe on fuel subsidy)」(SENATE OF THE PHILIPPINES
20th Congress:フィリピン共和国上院 第20回議会2025.6.23)
「政府は運転手向けに5,000ペソの燃料補助金支給を開始。4月までに全国展開予定(Gov’t starts P5,000 fuel aid for drivers; nationwide by April)」(Inquirer.net 2026.3.17)
大統領への「緊急権限」付与などの石油価製品価格高騰対策(3月17日)
さらに、供給の安定化を図るため、政府による石油の直接買い付けや、大統領に「石油の物品税を一時的に安くしたり、停止したりする権限」を与える法案も審議されています。ガソリン代に含まれる税金をカットすることで、少しでも負担を減らそうとするものです。
「下院は燃料税軽減法案を最終審議で可決した(House approves fuel tax relief bill on final reading)」(PHILIPPINE NEWS AGENCY 2026.3.16)
「原油価格の高騰:政府はこれまでどのような対策を講じてきたのか?(Surging oil prices: What the gov’t has done so far?)」(GMA News 2026.3.17)
「石油価格の高騰を受け、政府は石油産業の運営を担うよう求められている。(Gov’t urged to run oil industry as prices soar)」(INQUIRER.NET 2026.3.17)
人権団体による警告(3月19日)
人権団体からは「このままでは物価が上がりすぎて、仕事がなくなる人が増え、国民の経済的困窮が深刻化する恐れがある」という警告も出ています。
「人権団体は、原油価格の高騰がフィリピンのインフレを悪化させ、雇用を減少させる可能性があると警告している(Rights group warns oil shock could worsen inflation, cut jobs in PH)」(Inquirer.net 2026.3.19)
タクシー以外の運賃値上げ発表……と思いきや翌日にまさかの「撤回」!(3月17日・18日)
3月17日、燃料価格の高騰、維持費の上昇、最低賃金の上昇を理由に、公共交通機関の運賃値上げが発表されました。ガソリン代だけでなく、車の維持費や最低賃金も上がっているための対応です。
- ジープニー: 基本料金(初乗り料金)が1ペソ値上げ(新料金:14ペソ(旧式)/ 17ペソ(近代化モデル))
- バス:2ペソ程度値上げ
- Grabなどの配車アプリ: 各車両タイプごとに一律20ペソ値上げ
- 空港タクシー: 初乗りが75ペソから115ペソへ40ペソの大幅値上げ
- 一般タクシー: 運賃値上げの申請がLTFRBで検討されている。
ところが!そのわずか翌日の3月18日。マルコス大統領がこの値上げをいきなり「撤回(取り消し)」してしまいました。大統領は「値上げをする代わりに、国民に無料乗車を約束する」と語りました。
「LTFRBは燃料費と運営費の高騰を受け、公共交通機関の運賃値上げを発表した。(LTFRB announces fare hikes for public transport amid rising fuel, operating costs)」(The Manila Times 2026.3.17)
「バス、ジープニー、空港タクシー、TNVSの運賃が値上げされる(Buses, jeepneys, airport cabs, TNVS get fare hike)」(INQUIRER.NET 2026.3.18)
「マルコス大統領、国際危機の中、運賃値上げを延期:「正しくない」(Marcos defers fare hikes: ‘Not right’ amid international crisis)」(INQUIRER.NET 20263.19)
「フィリピン、公共交通機関の運賃値上げを一時停止(Philippines puts brakes on public transport fare hike)」(VNEXPRESS INTERNATIONAL 2026.3.18)
EV(電気自動車)タクシー会社600台参入(セブ)
電気自動車タクシー会社のGSMとは?
セブに、電気自動車(EV)のタクシーが大量に導入されることになりました。ベトナムの「GSM(Green and Smart Mobility)」という会社です。
この会社は、ベトナムの巨大財閥「ビングループ」の会長が設立した、「世界初のEV専門モビリティサービス」企業です。自社ブランド「VinFast(ビンファスト)」の電気自動車や電動バイクを用い、最新のAIで効率よく運行を管理しています。
2023年にベトナムで事業を開始したばかりですが、すでにラオスやフィリピンなど、東南アジア全域にネットワークを急速に広げています。フィリピン国内では、2025年6月にマニラ、12月にはダバオで相次いで運行をスタートさせました。
「電気自動車配車サービス「Green GSM」が正式にサービスを開始(Official launch of Green GSM, an electric vehicle ride-hailing service)」(GOVPH 2025.6.10)
「ベトナム企業がフィリピンで電気タクシーサービスを開始(Vietnamese firm launches all-electric taxi service in PH)」(PHILIPPINE NEWS AGENCY 2025.6.10)
「ベトナムのグリーンGSMがフィリピンで電気タクシーサービスを開始(Vietnam’s Green GSM launches all-electric taxi service in Philippines)」(MANILA BULLETIN 2025.6.11)
セブでの運行開始計画に対し地元タクシー会社らは猛反対
セブでも昨年末に「600台の参入許可」の情報が流れると、地元のタクシーオペレーターたちが一斉に猛反対の声を上げました。事態を重く見た州知事も介入し、公聴会が開かれました。
大きな論点は、タクシーの「営業許可(フランチャイズ)」(※)を巡るルールです。
- これまでのルール: セブでは渋滞悪化などを理由に、タクシーの新規フランチャイズを発行していませんでした。そのため、新規参入する場合は、既存のフランチャイズを購入する必要がありました。
- 今回の異例な措置: それなのに、今回のベトナム企業には、いきなり600台分もの「新規フランチャイズ」が許可されました。
電気自動車タクシーの普及が目的であれば、既存のタクシー会社に電気自動車化を促すという方法もあります。特別扱いとも思える不透明なプロセスに対して、強い疑念が示されたのです。
(※)フランチャイズ: フィリピンでタクシー営業を行うために必要な「公共交通営業許可証」のこと。国が発行台数を管理しており、権利として売買の対象にもなります。購入者は所管官庁の承認を得ることで、その権利を引き継いで運行できます。
「LTFRB 7の新局長が就任(New LTFRB 7 director assumes post)」(Sunstar 2025.12.29)
「タクシー業界団体がLTFRBの電気自動車タクシー認可を批判(Taxi group hits LTFRB’s EV taxi approval)」(Sunstar 2025.12.18)
「電気タクシー事業者がセブでの事業拡大計画を擁護(EV taxi operator defends expansion plans in Cebu)」
公聴会の開催
バリクアトロ セブ州知事は「2026年3月までに、既存業者とEVのバランスをどう取るか、慎重に計画(ロードマップ)を作るべき」と表明しました。州議会も、許可を出した国の機関(LTFRB)に対し、「不透明な手続きの説明」を厳しく求めました。
しかし、業許可を出す権限は国の機関である「LTFRB」にあり、州知事や州議会にはそれを止める法的な力がありません。そのため、疑念や反対を押し切る形で、すでにEVタクシーは走り始めています。議会は、今後もこの認可プロセスの不自然さを調査していく方針です。
「政府:電気自動車の影響を評価する必要がある(Government: Need to evaluate impact of electric vehicles)」(2026.1.6)
「電気自動車導入開始をめぐる論争を解決するための公開協議(Public consultation to settle disputed launch of EV rollout)」(Sunstar 2026.1.4)
「アルカバー、CHR-7に調査を要請(Alcover requests CHR-7 investigation)」(2026年1月8日)(The Freeman 2026.1.8)
タクシー業への影響
既存のタクシーオペレーターにとって、600台の新規参入は、競争激化の他にもう一つの大きな懸念があります。
それは、「ベテランドライバーの引き抜き」です。過去にマニラでUber(ウーバー)が参入した際は、多くのタクシードライバーが移籍し、深刻な人手不足に陥ったからです。
一般のタクシーは「レンタカーシステム」といって、ドライバーが「タクシー車両の利用料(バウンダリー)」を支払うというシステムなのに対し、GSM社は「固定給+インセンティブ」という制度をとっています。
聞くところによると、一般的なタクシーで稼ぐよりも収入が少ないようで、移籍するタクシードライバーは限定的でした。
実際に採用されたのは、トライシクルやジープニー、ハバルハバル(バイクタクシー)のドライバーだった人が多いようです。既存のタクシー会社にとっては人手不足にならず一安心でした。
一方、不慣れな運転手が多いためか、運行開始直後にはGSM社の事故が度々多発し、SNSで話題になっていました。
タクシー業界にとっての本当の脅威は、この後に述べる「Grab(グラブ)の増車」かもしれません。
配車アプリ(TNVS:グラブカー・タクシーなど)1,200台追加承認
(※)TNVS(Transportation Network Vehicle Service)とは、個人が自分の車を使い、アプリ経由で乗客を運ぶサービスの総称です。
配車アプリ「Grab」とは
東南アジアで圧倒的なシェアを誇る「Grab(グラブ)」は元々はライドシェアの配車アプリですが、食事のデリバリーや買い物代行にも対応しており、セブ島でも、以下の3つの機能が使われています。
- GrabCar(グラブカー): 一般の人が運転する自家用車による送迎です。一般のタクシーより割高ですが、予約時に料金が決まります。
- GrabTaxi(グラブタクシー): 普通のタクシーをアプリで呼び出せます。「メーター料金 + 予約手数料」を支払う仕組みです。
- GrabFood(グラブフード): 人気レストランの料理を自宅やオフィスまで届けてくれます。
「グラブカー」と「グラブタクシー」は同じアプリ内で料金を比較、選択することができます。どちらも、アプリに車両とドライバーが記録されるので不当請求(ぼったくり)防止のインセンティブが働くことから、被害に遭いやすい観光客にとっては、安心して乗車できる必須のアプリといえます。
セブ島(セブ市、マンダウエ市、ラプラプ市周辺)では現在、約2,000〜4,000台のグラブカーが走っています。これに加えて、アプリと提携している多くのグラブタクシーも稼働中です。
フィリピン全土で広がる「増車」の動き
現在、フィリピン政府は各地で配車アプリの車両枠を大幅に増やしています。
- セブ・ビサヤ地方: 2024年5月時点で、ビサヤ地方に2,300枠、ミンダナオ地方に2,200枠の新しいスロット(※)が開放されました。
- マニラ首都圏: 2024年春に10,000枠の新規受付が開始されました。その後も需要の急増に合わせて、段階的に枠が追加されています。2024年12月には、クリスマスなどのホリデーシーズンで移動が増えるのに合わせ、さらに5,000スロットが追加開放されました。
(※)スロット: その地域で営業を許可されている「車両の数」のこと。この枠がいっぱいになると、新しくドライバーとして登録することはできません。
「Grab PHLは下半期までにサービス提供場所をさらに拡大する計画(Grab PHL eyes more locations for services by second half)」(FINTECH ALLIANCE.PH 2024.5.27)
「TNVS申請者は最大3台までしか登録できません(TNVS applicants can register maximum of 3 units only)」(Panay News 2024.10.16)
「LTFRBが配車サービス車両向けに1万台分の枠を開放(LTFRB opens 10,000 slots for ride-hailing vehicles)」(ABS CBN 2024.3.27)Published Mar 27, 2024 05:26 PM PHT
「LTFRBは、年末年始の混雑を前に、メトロマニラでTNVS(配車サービス)の枠を5,000台追加した。(LTFRB adds 5,000 TNVS slots in Metro Manila before holiday rush)」(ABS CBN 2024.12.02)
セブで1,200台分が増車予定?
まだメディアでは報じられていませんが、実は今、セブでさらに1,200台分の配車アプリ(TNVS)枠を開放する準備が進められています。
既存のタクシー業者にとっては、電気自動車タクシーに加えて、さらなる競争激化となるとともに、一番の懸念はドライバー不足です。
「TNVS」は、本来は「カーシェアリング」で、自家用車でライドシェアする事が想定されたシステムです。しかし、フィリピンでは一人で3台まで登録できるため、車両を買ってドライバーを雇うという、実質的にタクシーと同じ形態のケースが多くみられます。
このため、新規で認められた場合は、ドライバーの引き抜きが行われるのです。
終わりに(祈り)
冒頭でお話しした通り、もし4月に入っても状況が良くならなければ、最悪の事態を覚悟しなければなりません。
もし本当に石油が底をつけば、想像を絶する事態が生じます。
- ライフラインの停止: 電気、ネット通信、水道、そして飲み水の供給が止まります。
- 物流のストップ: あらゆる交通が麻痺し、スーパーから食料が消えてしまいます。その前にパニック買いが起こります。
- 治安の悪化: こうした混乱から各地でパニックや暴動が起きるなど、安全が脅かされることも十分に考えられます。
日本は石油を輸入に頼る国の中では、世界で最も多く備蓄しています。しかし、その前に備蓄が底をついた国からの輸入が滞ることになります。
フィリピンの石油備蓄は4月いっぱいで尽きると言われています。その日が来る前に、おそらく政府からは「石油の使用制限」など、私たちの生活に直接関わる厳しいルールが出されるはずです。
日本では、高市総理とトランプ大統領による首脳会談が無事に終了しました。
今回の最大の成果は、トランプ大統領との良好な関係を保ちつつ、イランと敵対するような要求を、少なくとも表向きは受けずに済んだことでしょう。
アメリカとの関係に溝が生じた場合に、外交上どのような問題が生じるかは、過去に経験済みですが、トランプ大統領の元では、さらに想像を超える最悪の事態となりえます。一方、イランとの関係も敵と見なされないようにしなければなりません。
戦争の長期化も予想される中、会談の翌日には「日本船によるホルムズ海峡の通過が容認される可能性」を伝えるニュースも報道されています。
アメリカ軍の拠点があるフィリピンも、「ここ(フィリピンの基地)はイランへの攻撃拠点ではない」とアピールしています。これはイランとの関係に配慮した態度であり、水面下では懸命に交渉を続けていると期待されます。
2020年から始まるパンデミック(コロナ禍)に続き、またしても、将来「歴史の教科書」に書かれるような世界中を巻き込んだ混乱の世の中です。
私が子供の頃、テレビではよく「石油はあと数十年でなくなる」という話題が流れていました。もし今、本当に石油がなくなれば、それはコロナ禍以上の衝撃です。まるで、人気ドラマの『ウォーキング・デッド』でゾンビはいないものの、原始時代に戻ったような過酷なサバイバルの世界になるでしょう。
わが家では、2021年の台風オデットの教訓もあり、かねてより検討していた防災グッズを急いで揃えました。「携帯浄水器」や「ソーラー式のポータブル電源」などです。食料やカセットコンロなどの備蓄も、少しずつ始めていくつもりです。
……それにしても、「フィリピン・セブライフ」を楽しむため、もうちょっとだけ、のんびり、ゆったり、まったりした時代を生きたいものです。
「イラン外相、日本船のホルムズ海峡通過認める用意 報道」(時事ドットコム,AFP 2026.3.21)
「カガヤン・デ・オロに米軍部隊がさらに到着(More US troops arrive in CDO)」(Minda News 2026.3.16)
「米海軍艦艇がカガヤン・デ・オロ港に入港予定(U.S. Navy ship to dock at Cagayan de Oro port)」(Daily Tribune 2026.3.15)
「国防省:EDCA施設はイランの標的ではなく、攻撃の拠点としても使用されていない(DND: EDCA sites not in Iran’s crosshairs, not used to stage assaults)」(philstar 2026.3.2)
「事実確認:フィリピンはイランの次の標的ではない(FACT CHECK: Philippines NOT Iran’s next target)」(VERA Files 2026.3.5)
「US soldiers arrive in CDO for training with PH counterparts(米兵がフィリピン軍との訓練のためカガヤン・デ・オロに到着)」(MindaNews 2026.3.11)
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