久しぶりの更新です。今回も「5年間のセブ生活を振り返る」はおやすみしてちょこっと別のお話を。
体調不良
年明けに風邪をひいて以来、熱は下がったのですが咳はとまらずめまいと体がだるいという状態が依然続いておりましたが、やっと咳もおさまってきました。
私自身10年ほど前に半年近く病気休職したことがあり、以来体調を考えながら5年ほど仕事をつづけました。退職した理由の一つは仕事と体調のバランスが限界にきたことでもあります。
日本ではセンター試験が終わりましたが私は以前大学で事務をしていたこともありました。その時にセンター試験の実施事務もしてたことがあります。初めて英語のリスニングテストが導入された時期です。
前日から泊まり込んで当日に雪が降って朝一番で雪かきしたのを思い出します。職場の人数も少なくセンター試験から3月にかけての時期は激務でインフルエンザにかかろうが一日たりとも休むと支障が出るのでものすごいプレッシャーがありました。
他の部署でも「帯状疱疹で激痛で動くのもしんどい状態でタクシーを使ってでも出勤したこともあったなあ」などと思い返すと、収入は激減しましたが今は具合が悪ければ仕事を気にすることなくゆっくり休めるのはある意味贅沢な暮らしかもしれないな、と思ったりしています。
ドライバーがチキンファイトで逮捕された話
ちなみにこれは前回のブログでお話しした1月1日にドライバーたちの家に行った時の模擬チキンファイトの写真です。
この時訪れたのとはまた違うドライバーなのですが奥さんから電話があって2,000ペソ貸してほしいというのです。
奥さんの話ではチキンファイトを見ていた(参加していた?)ら一斉検挙で逮捕されたとのこと。
カミさんの話では私の近所でもつい最近取り締まりがあって8人くらいいっぺんに捕まったそうです。
私も帰り際に人だかりがあって覗いてみたりすることもあったのですが巻き込まれるかもしれません。気を付けなければ。
フィリピンで特に気を付けなければならないのは犯罪に巻き込まれることです。ちょっと知り合った相手にモノを運んでくれと頼まれたら麻薬だったとか、外国人の場合は捕まって裁判にでもなると出国許可がおりなくなるのが結構厳しいです。
また犯罪でなくとも経営者側にいると従業員からDOLE(フィリピン労働雇用省;Department of Labor and Employment)に訴えられて出国停止になるケースもあるので外国人は注意が必要という話は以前もしました。
さてチキンファイトはこれまでも違法ですが庶民の娯楽として半ば公然に黙認されていた面もありました。しかし今後は厳しくなっていくと思われます。
普通だと逮捕されたら雇用関係に準じてドライバーとの契約も解除にすべきところですが、まだまだ一般的にはグレーゾーンと認識されていることも考慮して処遇についてはカミさんともよく相談して決めたいと思ってます。
ともあれ他のドライバーたちには十分注意するように周知しました。
追突してバックレた相手のLTOの第一回聴聞会
前にお話しした私のところのタクシーに追突した相手が警察の事情聴取を受けながらバックレてしまった件です。
LTOに申し立てをして第一回目の聴聞がありカミさんが出席しました。相手は予想通り出席せず、あと二回欠席したら免許証取り上げの手続きが取られます。相手は車を使って事業をしているようなので応じてくるのではないかとも思っているのですがどうなるかわかりません。
ただ、フィリピンではビジネス、プライベートに限らずトラブルによる殺人のニュースはひっきりなしですからちょっと極端な例ではありますが相手には気を付けなければなりません。
まだビジネスを始める前ですが「夫が外国人で妻がフィリピン人でフィリピンでビジネスをしている家族なのですが、奥さんが従業員からの借金の依頼を断ったことからトラブルになって夫が海外に渡航中に現金を強奪されたうえその奥さんと子供が殺され受水槽か何かに捨てられる」という事件があったというニュースをまだ結婚する前のカミさんから聞きました。
結構ショッキングな話でそんなことで従業員に殺されるなんて「フィリピン怖っ」と思ったものです。結局、そののちフィリピンの「明るさ、おおらかさ、ゆるさ」にひかれて移住したわけですが一方ではそういった暗の一面も気に留めています。
特に交通事故の相手など面識のない相手はどんな人物か見極めが必要です。
ビジネスに関していえば行動に問題のあるドライバーを解雇(契約解除)しなくてはならない時などまもあるのですがとにかくピースフルに解決するようにカミさんに話しています。
とはいえビジネスにしろプライベートにしろ、時には強く押さなければならない場面もあり、そのバランスは難しいところです。
国民的ヒーローのパッキャオ
「パッキャオが【仮想メイウェザー】ブローナーに判定勝ち どうなる再戦の行方」(Yahooニュース 2019/01/21)
パッキャオはフィリピンでは知らぬ人はいないボクサーです。40歳にして現役でありながら国会議員でもあり、映画の俳優とマルチで活躍しています。将来の大統領候補の一人でもあります。
その知名度は100%ではないでしょうか。日本ではかつては長嶋茂雄など老若男女国民のすべてが知っているヒーローがいましたが、今はそのような人物はいるだろうか?と思うとなかなか思い浮かびませんね。
タクシービジネスを始めて間もないころ日本に帰国中にビジネスパートナーから「今日はパッキオの試合があって街中には誰も人がいなくて稼ぎにならないのでバウンダリー(料金)を下げてくれとドライバーたちが言っている」とメールが来たことがあります。
当時は私は実はパッキオの名前も知らなかったので状況がよくわからずビジネスパートナーの判断に任せたのでした。
実際、ウィキペディアには『ミンダナオ島ではフィリピン国軍とイスラーム反政府組織による紛争が起きているが、パッキャオの試合が行われる度に「皆でパッキャオを応援するべきだ」という理由で双方が戦闘を見合わせて、テレビの前でパッキャオを応援していることが話題になった。』というエピソードもでています。
後になって思ったのは、確かにパッキャオの試合の視聴率はものすごいのは確かなのですが、ようはドライバーが試合を見たかっただけでないのかということです。
ともあれフィリピンに来ることがあるようでしたら名前だけは覚えておいて損はないと思います。
大富豪死去のニュース
フィリピンの大富豪ヘンリー・シー氏(フィリピンの財閥SMインベストメンツ創業者)は19日に94歳で死去と報じられました。
1924年、中国福建省生まれ。12歳でフィリピンに移住し、58年に首都マニラで靴店を開業し、一代で事業を拡大させ「SMモール」などの商業施設を全国展開したほか、不動産業や銀行業も手掛けた。とのことです。
SMはシューマートの頭文字で事業のスタートの靴店からきています。
米経済誌フォーブスによるフィリピンの長者番付では11年連続首位で、資産は推定約190億ドル(約2兆1000億円)、世界では53番目とのこと。
ウィキペディア(英語版)https://en.wikipedia.org/wiki/Henry_Sy
中国国籍からフィリピン国籍に変え、一代で財閥まで築き上げたサクセスストーリーです。
フィリピンの財閥については別の機会にまとめたいと思うのですが、アヤラなどのスペイン系と華僑系が多くを占めているそうです。ちなみに私が以前住んでいたアパートも中国人系のオーナーでセブ各地に多くの物件を所有していました。
最近こんな記事がありました。「フィリピン人は、日本人や中国人のことをどう思っているのか=中国メディア」(ニフティニュース) https://news.nifty.com/article/world/sech/12190-20181231_00033/
中国メディア・東方網の記事によると、「フィリピン人は中国人に対しては『有銭』(お金を持っている)という2文字で形容し商売上手だと考えており、中国人観光客が多額の消費をするだけでなく、現地での投資を行い、工場や商店を経営しており現地人に多くの雇用機会をもたらしてくれているとも思っている。またお金をたくさん持っているうえに商才に長けている中国人は、フィリピンにおいて大いにリスペクトされ、優遇を受けていると結んでいる。」なのだそうです。
一方こんな記事もあります。「『出稼ぎの国』フィリピンが中国人労働者であふれる理由」(フォーブス)https://forbesjapan.com/articles/detail/24636
中国人がリスペクトされているかどうかはよく分かりませんがフィリピンで多くの財閥が華僑系であることからも、異国の地ではいろいろな面でしたたかさも必要であり、かつ商才にたけているというのはまぎれもない事実なのでしょう。