昨年1年間は、コロナ関係は気が滅入るニュースばかりでした。ブログではミュニティ隔離措(CQ)の変更などを時々取り上げていましたが、今後は明るいニュースに期待して、すこしづつ、積極的に紹介していこうと思っています。
また、再び国境も開き(海外観光客)、以前のような状況にもどるときを見据えて、以前紹介したビジネスなどの計画も考えていきたいなあ、という気持ちもあります。
コミュニティ隔離措置の変更(マニラ首都圏など制限が強化されたGCQへ)
まず、14日に決定された、15日からのマニラ首都圏等のCQ(コミュニティ隔離措置)の変更が決定されました。
フィリピン、マニラ—マニラ首都圏、リサール、ブラカン、カビテ、ラグナで構成されるいわゆるNCR Plusは、COVID-19症例の急増に伴い、3月29日から4月11日まで、2週間のECQ(強化されたコミュニティ隔離措置)、その後、MECQ(修正を加えた、強化されたコミュニティ隔離措置)下にありました。
4月28日付けで在フィリピン日本大使館から「【感染症情報】フィリピンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について(その94:マニラ首都圏における医療体制の現状)」についての発表があり、このなかで、「マニラ首都圏で日本人が多く利用する複数の総合病院で3月以降満床が続いていて、病院によっては現在でも数十人単位の入院待ちが発生しているという報告が入ってきています。」
また、具体的に、「重症化後に日本または第三国等での治療が必要となった場合(当地の病院に空き病床がない場合を含みます)、定期便には搭乗できないため、医療用チャーター便を利用することになりますが、数千万円の緊急移送費用がかかることがあります。海外在住者向けの保険でカバーされる場合がありますので、保険会社にご確認ください。」、「当館が承知する事例でも、自宅近くはどこも満床で、100km以上遠い病院に電話してようやく見つかったケースがあります。」といった情報もきさいされており、「事情により保険利用が難しい場合、あるいは緊急移送に不安をお持ちの場合(出発まで数日かかる場合があります)は、感染や重症化のリスクも念頭に、引き続き当国に滞在することの是非を慎重にご検討ください。」と、「いま一度、ご自身が感染され重症化した場合の対策について検討され、必要な準備を進めていただくようお願いします。」と依頼(勧告?)されている状況でした。(現在は病床数のひっぱく等は、緩和されてきてはいるようですが、それでも日本とく比べれば厳しい状況であることはたしかです。)
このような状況ですが、マニラ首都圏等については5月15日から5月30日までは一般コミュニティ検疫(GCQ)に緩和されると発表されました。
しかし、ハリー・ロケ大統領補佐官(Harry Roque)は、これは「制限が強化された」GCQになるだろうと述べました。
1 「制限が強化された一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」(5月15日から5月31日まで)
・地域3(中部ルソン地域):ブラカン州
・地域4A(カラバルソン地域):カヴィテ州、ラグナ州、リサール州
・マニラ首都圏
2 「一般的なコミュニティ隔離措置(GCQ)」を課す地域(5月15日から5月31日まで)
・コルディリエラ行政区域(CAR):アパヤオ州、バギオ市、ベンゲット州、カリンガ州、マウンテン州、アブラ州
・地域2(カガヤンバレー地域):カガヤン州、イサベラ州、ヌエヴァ・ヴィスカヤ州、
・地域4A(カラバルソン地域):バタンガス州、ケソン州
・地域4B(ミマロパ地域):プエルト・プリンセサ市
・地域10(北ミンダナオ地域):イリガン市
・地域11(ダバオ地方):ダバオ市
・バンサモロ自治地域(BARMM):南ラナオ州
3 「修正を加えた強化されたコミュニティ隔離措置(MECQ)」(5月15日から5月31日まで)
・地域2(カガヤンバレー地域):サンティアゴ市、キリノ州
・コルディリエラ行政区域(CAR):イフガオ州
・地域9(サンボアンガ半島地域):サンボアンガ市
4 修正を加えた一般的なコミュニティ隔離措置(MGCQ)を課す地域
・上記(1)~(3)以外の全地域
セブは地域7ですので全域MGCQが維持されます。
NCR Plusにおけるオムニバス・ガイドラインの発表等
「制限が強化されたマニラ首都圏(NCR)、ブラカン州、カビテ州、ラグナ州、リサール州(NCR Plus)におけるオムニバス・ガイドライン」は以下のとおりです。
(対象期間 5月15日から5月31日まで 5月13日発表)
1 NCR Plusへの出入りに必要な移動のみが許可される。公共交通機関は、運輸省のガイドラインに従ったプロトコルで運用を継続する。
2 レストラン、食料品調理施設などは、屋内食事サービスは定員の20%、屋外での食事サービスは定員の50%の座席数で運営される。
3 屋外観光スポットは、最低限の公衆衛生基準を厳守して30%で開くことができる。
4 観光局(DOT)の専門マーケットは、DOTによって設定された最低限の公衆衛生基準とプロトコルおよび制限の実施に従って許可される。
5 宗教的集会、およびCOVID-19以外の原因で死亡した人々のための宗教的集会、ならびに葬儀等のための集会は、会場の収容人数の最大10%まで許可される。
6 「制限が強化されたGCQエリア」では、屋外で開催される非接触スポーツ、ゲーム、スクリムマジも引き続き許可される。サロン、パーラー、美容クリニックなど、マスクの取り外しを必要としないパーソナルケアサービスは30%の容量で可能。
7 18~65歳の個人は、「制限が強化されたGCQエリア」の居住地を離れることができる。
8 バー、コンサートホール、劇場などの娯楽施設。インターネットカフェ、ビリヤードホール、アーケードなどのレクリエーション施設。遊園地、見本市、遊び場、子供用乗り物。屋内スポーツコートと会場、屋内観光スポット。会議、会議、展示会の会場は、「制限が強化されたGCQエリア」では許可されない。
9 「NCR Plusエリア」からのゾーン間の移動は、居住外の許可者(APOR)を除き、「制限が強化されたGCQエリア」では引き続き禁止される。
10 上記と矛盾する、NCR Plusでの「修正されたフィリピンのコミュニティ検疫の実施におけるオムニバス・ガイドラインの関連規定」は一時的に停止される。
カーフュー(curfew:外出制限)について
マニラ首都圏は、首都圏が一般的なコミュニティ検疫(GCQ)を緩和しても、夜間外出禁止令を午後10時から午前4時まで維持されます。(CNNフィリピンによるメトロポリタンマニラ開発局への確認)
(参考)
・NCR Plus eases to GCQ ‘with heightened restrictions’ from May 15-31(Inquirer.net 2021/05/13)
・Metro Manila keeps 10pm-4am curfew under GCQ(CNN Philippines 2021/05/14)←リンク切れ
・ 【感染症情報】フィリピンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について(その107:コミュニティ隔離措置の変更(5月13日発表))(在フィリピン日本国大使館)
・【感染症情報】フィリピンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について(その108:NCR Plusにおけるオムニバス・ガイドラインの発表等(5月13日発表))(在フィリピン日本国大使館)
その他、詳細なCQのガイドラインは「フィリピンにおけるコミュニティ隔離措置の最新状況 IATF-EID(新型感染症対策のための省庁横断タスクフォース)の関連決議概要(仮訳)(ジェトロ・マニラ事務所)」が参考になりますが、5月15日からの、「制限が強化されたマニラ首都圏(NCR)等(NCR Plus)におけるオムニバス・ガイドラインについてはまだ更新されていません。(5月15日現在)
Angkas(バイクタクシー:ハバルハバル)の再開(セブ市、マンダウエ市)
先日、外出した際にロックダウン以降、初めてバイクタクシー(ハバルハバル)のAngkas(アンカス)ドライバーを見かけました。
※以前の投稿「アヤラモールへ散歩【セブ暮らし#6】(イナサルとジョリビーグループ)」で、青いユニフォームについて、「フードパンダだと思います」と記載してしまいましたが、フードパンダのユニフォームはピンクです。青のユニフォームカラーはバイクタクシーのAngkasで、デリバリーサービスを始めたというニュースもありますが、投稿内の写真の人がAngkasの配達員かは分かりません。(お詫びして訂正します。)
「Angkas’ return to streets trouble-free so far — LTO-7, LTFRB-7」(CDN:Ccebudailynews.inquirer.net 2021/04/06)によると、セブのバイクタクシー(ハバルハバル)、特にアンカスの運行が再開されたとあります。
記事によると、タクシー事業は事業運営はLTFRB、車両登録等についてはLTOが所管していますが、Angkasについては、LTOが主として運営を所管しているようです。
記事は4月のことなのですが、何度か街なかを通った限りでは、今まで見かけなかったので、タクシーのときのように手続き等の関係で、一気に再開するのではなく、徐々にという感じだったのかもしれません。
一方、一般のハバルハバルは、バイクの二人乗りが解禁されて以降、これまでも見かけました。(個人でやっている一般のバルハバルは、そもそもLTFRBやLTOの許認可制度がないので、グレー状態です。)
ドライバーの話では、「バイクタクシーに乗客がとられてしまう」とのことで、Angkasが本格的に営業を始めると、ますます厳しいとのこと。本来なら、街なかに人出が戻り、共存できるのが一番いいのですが。
リカーバン終了(セブ市、マンダウエ市)
セブ市
下記の記事によると、セブ市のリカーバンは5月6日、エドガルド・ラベラ市長によって正式に解除されると発表されました。
BPLOの責任者であるJaredLimquiaco弁護士によると、特別酒類販売免許がすでに発行されている施設は39か所あるのこと。
サリサリやコンビニエンスストアは、これまで通り販売できるかもしれませんが、敷地内での飲酒はできず、営業許可を失うリスクがあります。
酒類を提供する飲食店等が遵守すべき条件
- 酒類の販売と提供の免許に加えて、セブ市EOC(The Emergency Operations Center:緊急オペレーションセンター )が発行する特別許可を申請する必要があります。
- EOCとBPLO(The Cebu City Business Permit and Licensing Office:セブ・シティビジネスパーミット及びライセンスオフィス)は、ガイドラインの遵守に関してすべての施設をランダムにチェックします。
- 各飲食店などは、特別許可の交付を受けるために、発行前に事業許可および認可局(BPLO)によって訓練される健康および感染予防および管理責任者(HIPCO)を設立する必要があります。
- 床面積に関係なく、常に最大着席顧客数の50%までしか収容できません。
- 夜間外出禁止令の時間以外、または毎日午前5時から午後10時までしか酒を提供できず、夜間外出禁止令の少なくとも30分前に閉店する必要があります。
- 夜間外出禁止令が適用されている間は、顧客やスタッフの敷地内の滞在は許可されません。
許可を受けた飲食店は、ガイドラインに従わない場合、施設は1回目の違反で警告を受け、2回目の違反で特別許可を失い、3回目の違反で営業許可を失います。
マンダウエ市
マンダウエ市はCOVID-19症例数の減少を受けて、5月10日からリカーバン(酒類販売の禁止)を解除しました。
これにより、ホテル、レストラン、リゾート、コンビニエンスストア、サリーサリーストア、その他の施設の所有者、管理者を含むすべての人が、酒類の販売および提供ができるようになりました。
ただし、事業所は夜間外出禁止令の時間帯に酒を提供することは許可されていません。市は今でも夕方11時から朝4時までの夜間外出禁止令を課しています。
また、公共の場所(通り、歩道など)や、営業許可、販売許可などのない施設での飲酒は禁じられています。
酒類を提供する施設はその最大容量の最大50パーセントまでしか収容できません。許可書を表示する必要があります。手洗い設備、および非接触サーマルスキャナーなどを設置する必要があります。とりわけ、コンタクトトレーシングフォーム(入場者名簿やアプリ用バーコードの表示など)を提供する必要があります。
この規定に違反した場合、許可やライセンスの取り消しおよび事業所の閉鎖や罰金が科せられる可能性があります。
(参照)
・Liquor ban lifted in Cebu City(CDN:Ccebudailynews.inquirer.net 2021/05/06)
・Liquor ban in Cebu City lifted(SunStar Cebu 2021/05/06)
・Mandaue City lifts liquor ban, but drinking in public spaces still prohibited(philstar.com 2021/05/12)
QR code scannerアプリ「StaySafe」
検疫パス
検疫パス(quarantine passes)はどうなっているのか?という話を少し前にしました。
まず、クリスマスの時期に一時的に解除となった検疫パスを新年から再開するという報道がありました。1)
次に、3月31日までMGCQが延長された際のアナウンスでは「検疫パスは引き続き必要です。」とありました2)
1) Cebu City mayor: No suspension of quarantine passes for New Year(inquirer.net 2021/12/31)
2)Quarantine passes still required in Cebu(2021/02/28)
しかし、カミさんの話では、もう必要ないとのととですが、いつ発表されたか見つかりません。昨年6月に一時検疫パスが廃止された際の発表は、セブ市のフェイスブックに残っているのですが…
やはり、忘れているのか、感染者が増えて、一度廃止すると再度再開するのが面倒なのでそのままにしている、というところなのでしょうか。
しかし、モールでも検疫パスの提示は求められませんし、市内のチェックポイントも最近はおこなわれていません。
アプリで入店
先日、SMモールに行ってきました。本来は、新車購入のためのカーローン手続きの打ち合わせだったのですが、結局当日キャンセルとなり、単なる買い物になってしまいました。
そのとき、スーパーマーケットなどに入る際に、以前はノートに住所などを記入していたのですが、いつの間にかカミさんがアプリを入れていて、ピットやるだけで入れるようになりました。
正直、あの名簿は全く意味をなしていなかったと思うので、かなりの進歩ですが、SMのホームページをみると、昨年の9月にはもう導入するという記事が出ていました。セブが遅かったのか、気が付かなかっただけなのか(もっとも、その間私は2回程度しか行っていないのですが)
「SM joins launch of nationwide contact tracing app」(SM PRIME 2020/09/04)
ただ、カミさんが入れているアプリは個々で紹介されている「StaySafe」ではなく、ほかのバーコードリーダーでした。
おわりに
あとは在フィリピン日本大使館から「SRRV申請の再開」についての通知も来ていました。
「5月12日、フィリピン退職庁(PRA)は、50歳以上の申請者に対するSRRV(特別居住退職者ビザ)申請を、PRA本部、及び4つのサテライト・オフィスにおいて、5月17日から再開することを発表しました。」とのことです。
手続き中や、申請を始めようと思っていた方にとっては朗報可と思います。(今、日本にいる場合は、観光ビザだとまだ渡航できないので、実際には難しいですが)
ただ、少しづつではありますが、明るいニュースもちらほら見られるようになってきたのは幸いです。