↑ドライバーが勤務中に急に具合が悪くなり車両を回収に行きました。ガソリンスタンドでガソリンをフルタンクにするのですが、いつものことなのですがなんか時間がかかります。隣のトラックの助手は待ちかねてお釣りと領収書を受け取るためか、車か降りてきて待ってますが、このようなことでイライラしていてはストレスがたまるばかりです。実はこの写真を撮る直前にスマホを向けた時スタッフの一人が笑顔でこっちを向いてくれたのですが撮り損ねました。右の写真は帰りのタクシーから見た東洋一の規模といわれるシーサイドのSMモールです。真ん中に見える棟は展望台とのことですがもう完成しているかどうかは分かりません。そのうちレポートしたいと思います。
今週は日本からの友人との再会などがありましたが、また次回にお話ししたいと思います。フィリピンで3年前に買ったASUSのノートパソコンのACアダプターが接触不良で取り替えました。データSIMをSIMフリーのスマホに入れてデザリングしていますが相変わらず日中はあまり役に立ちません。そんなこんなで更新が遅れました。山の中のプールの話もまだしていませんが今回はアップしそこねていたトピックを取り上げたいと思います。
Happy 世界幸福度ランキングでフィリピンは第3位
Philstarのウェブサイトに世界幸福度ランキングでフィリピンが第3位になったことについての意見記事が出ていました。今日は少し前の記事ですが、この「世界幸福度ランキングについての記事」(※)を取り上げ、幸福感についてやビジネスに関しての満足度などについて、最後に最近の日本のニュースから零細企業の駆け出し経営者として思ったことをお話ししたいと思います。
※ 世界幸福度報告(英語: World Happiness Report)とは、国際連合の持続可能開発ソリューションネットワークが発行する、幸福度調査のレポートである。この調査における幸福度とは、自分の幸福度が0から10のどの段階にあるかを答える世論調査によって得られた数値の平均値であり、主観的な値である(データはギャラップ社によるもの)。報告においては、この幸福度を、GDPや健康寿命を含む6つの説明変数を用いて回帰分析し、各説明変数の寄与を求めて分析している。初回の報告書は、2012年4月に出版された。第2回報告は2013年になされ、以降は毎年発行されるようになった。(ウィキペディアより)
philstarの意見記事はドゥテルテ大統領称賛のような感じもしますが最後の方に幸福度は経済的要因ではなく家族のつながりを中心としたフィリピン文化に起因するとの意見が述べられています。
フィリピンの現状としては、国自体が豊かではなく社会保障や福祉政策が十分でない状況を大家族制が補っているのかなと思っています。国が豊かになり社会保障や福祉政策など家族やインフォーマルな地域コミュニティの中で行われていた社会保障や福祉などが行政が行えるようになたことが核家族化を促進したのかもしれません。
ちなみにこれは実際に私の身近で起こって聞いた話なので確かだと思うのですが、日本の留置場では食事は公費ででるそうですがセブの警察の中にある留置場では食事は出ないそうです。通常は自分で買うお金も持っていないでしょうから、家族が食事を持っていくそうです。家族に見放されて食事にありつけない者はおすそ分けをもらって食べるとのこと。
日本は核家族化
一方日本の現状はというと平成29年版の厚生労働白書では、「第1部 社会保障と経済成長」「第1章 我が国経済社会の中の社会保障」「第2節 経済社会の変化と社会保障」「 2 我が国の社会保障を取り巻く状況の変化」の「(3)家族形態・地域基盤の変化(家族や地域での支え合い意識の希薄化が進んでいる)」で
『家族形態の変化について、世帯構造別の構成割合の推移で見てみると、三世代世帯の割合が減少する一方で、単独世帯と夫婦のみ世帯の割合は増加しており、2016(平成 28)年では、単独世帯と夫婦のみ世帯の割合を合わせると 5割を超える状況となっている。また、高齢化の進展に伴い、全世帯に占める高齢者世帯の割合も急激に上昇している。また、家族形態の変化について、共働き世帯と専業主婦世帯の数の推移で見てみると、1980(昭和55)年時点では、専業主婦世帯が主流であったが、その後、共働き世帯数は継続的に増加し、1997(平成9)年には共働き世帯が専業主婦世帯を上回った。その後も共働き世帯は増加を続けており、専業主婦世帯数との差は拡大傾向にある。こうした家族形態の変化は、我が国の社会保障制度が前提としていた家族での支え合いの機能に影響を及ぼしていると考えられる。また、NHK(日本放送協会)が継続的に実施している意識調査で、隣近所との望ましい付き合い方の推移を見てみると、「なにかにつけ相談したり、助け合えるようなつきあい」と回答した人の割合は、1973(昭和48)年の34.5%から2013(平成25)年には18.1%へと大きく減少しており、地域での支え合い意識の希薄化も進んでいる。』
日本ではまず高度成長期に核家族化が進み、やがて高齢化とともに独居高齢者の問題が顕著になってきたと言えると思います。
私が自治体の公務員になって間もない頃、当時の厚生省は高齢者社会に向けて介護保険創設の検討をしており、施設介護と在宅介護のどちらにシフトすべきかという事を考察するような研修を受けた記憶があります。
昨年の自身の経験では、親が認知症を発症し金銭管理と火の不始末、さらに進行し徘徊等の問題が生じた場合、仮に私が日本にいたとしても自分が働いている状況では在宅介護は難しいと思えます。
フィリピンでは、友人の親戚の家を訪ねた時に認知症のおばあさんに会いましたが10人以上の家族で暮らしていて楽しそうにみんなで遊んでました。
日本は経済的に豊かとはいいつつ国民の多くは年金問題も含め不安感を持っているのではないでしょうか。経済的な豊かさは安心して生きていくという点で幸福感にとっては大きな要素だと思いますが、少し揺らいできているのかもしれません。
最近の日本のニュースを見ても、こんなに豊かな国なのになんか精神的にぎすぎすしているのではと感じるときがあります。こんなウェブのオピニオンもありました。
「精神科医に聞く、日本社会から「寛容さ」が失われている理由」
ここでは、日本社会の特質として、同質性が不寛容さを生むとし、その日本社会の特質にはポジティブな側面もあると、指摘されています。
そして『そうした同じ価値観や同質性があったからこそ、日本は戦後の驚異的な復興や高度経済成長を成し遂げられたし、世界屈指の科学技術大国になることもできました』という精神科医である岩波明・昭和大学医学部教授岩波教授の指摘に『必要なのは一方向だけの意見に惑わされない、冷静さを伴った客観的な視点だ。それがあれば不寛容さを廃し、日本はさらなる発展を遂げられるのだろうか。』としています。
社会の「同質性」及び「多様性」も日本とフィリピンの(生活)文化を比較するうえで重要であり、今後考えていきたいと思います。
幸福度について考えると職場でも家庭でもフィリピン人はとにかく良く笑います。そんなに代わり映えしない毎日で何を話しているのだろうかとよく思います。相対的に細かいことに気を遣わずぎすぎすしていないということは言えるのではないでしょうか。
働く人の幸福度
次に「sankeiBiz」のウェブサイトから同じくギャラップの調査を取り上げた「「なるほど、日本企業は低いはずだ」 働く人の幸福度をはかる“たった12の質問」 について。
『組織のエンゲージメントを測るツールとして、米国のギャラップ社が実施している「エンゲージメント・サーベイ」があります。ギャラップ社は米国最大の調査会社ですが、その膨大な調査データの集計・分析をもとに組織開発のコンサルティングも行っています。』とあります。
そしてエンゲージメントの説明として
『(筆者注)エンゲージメントとは婚約や約束の意味ですが、従業員エンゲージメントは、従業員の企業に対する信頼関係や愛着心を指します。日本語で「熱中度」などと訳されることもありますが、そうした狭い概念ではなく、仕事や会社に対するワクワク感や幸福感とも言える概念です。私は、エンゲージメントを社員幸福度と表現しています。 そのギャラップ社が全世界1300万人のビジネスパーソンを調査し、導き出したエンゲージメントを測定するたった12の質問が「Q12(キュー・トゥエルブ)」です。この調査によると、日本企業はエンゲージメントの高い「熱意あふれる社員」の割合が6%で、米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位レベルでした。さらに言うと、「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」はなんと70%に達しています。』
なお、「Q12(キュー・トゥエルブ)」の内容は
- 職場で自分が何を期待されているのかを知っている
- 仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
- 職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
- この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
- 上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
- 職場の誰かが自分の成長を促してくれる
- 職場で自分の意見が尊重されているようだ
- 会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
- 職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
- 職場に親友がいる
- この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
- この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
私が以前公務員として働いていたときの研修で、行政も役所然とするのではなくサービス産業を見習うべきだという意識が高まってきており(市役所などではそういったことから昼休みの廃止やワンストップサービスなどが取り入れられていきました)、その時に当時注目されていたワードが「顧客満足度」(customer satisfaction:CS)ですが、それだけではなく、従業員満足度(Employee Satisfaction:ES) に注目すべきというビジネス書を学んだ記憶があります。
この12の質問にはたとえば「自分の働きに見合う報酬が与えられている」のような待遇に課する質問項目がありません。ここでは詳しく触れませんが「マズローの5段階の欲求段階、自己実現理論」を思い出しました。
「経済的欲求より自己実現の欲求の方が高次である」というマズローの理論ですが、人間の基本的欲求と幸福度の対比は専門的な話になってしまい私は専門家でないので詳しくは分かりませんが、幸福度も経済財的な面よりかは他の面(冒頭のPhilstarの記事においてはフィリピンの大家族制度コミュニティ)が重要な要素を占めているということはあるのかもしれません。
「はれのひ」と「コインチェック」の会見をみて
私の場合規模は全く比較にならないくらい小さいですがビジネスをはじめ、一応経営者という肩書を持ったものとして他山の石とする意味で会見をユーチューブでざっと観ました。
私が思ったのが今回のテーマである幸福度や従業員満足度といったことに関する経営者としての考えやスタンスです。それは次回にお話ししたいと思います。
話があっちこっちに飛んでしまいましたが。無理くり感はありますがまとめると
- フィリピンは幸福度ランキング世界第3位である
- 幸福度における裕福さとは異なる要因→フィリピンにおいては家族を中心とするコミュニティの働きが大きい
- 働く者における満足度も同様に待遇ではない
- 日本は依然裕福な国であるが寛容さがたりなくなってきたり生きにくくなってきているのではないか
- 経営者は利益第一主義に走り、他の大事なものを忘れがちである →次回へつづく
なんかいつもまとまりが悪いのですが、また次回へ