
はじめに
マラカニアン宮殿は木曜日、2026年の通常の祝日と特別休業日などのリストを発表しました。
フェルディナンド・R・マルコス・ジュニア大統領は、2026年の通常の休日と特別日(休日)を宣言する「布告第1006号」を発行しました。9月3日にルーカス・ベルサミン事務局長が署名した大統領布告によれば、2026年の国内の祝日および特別日は以下のように定められています。
「PBBM issues proclamation declaring regular holidays, special non-working days for 2026(PBBM、2026年の定休日と特別休業日を宣言)」(2025/09/04 PRESIDENTIAL COMMUNICATIONS OFFICE)
年の途中における追加や変更などの新しい情報
《随時追加します》
イスラム教の断食明け祭(イード・アル・フィトル)
2025年は、「イスラム教の断食明け祭(イード・アル・フィトル)」を祝うため、4月1日(火)を祝日されました。2026年については現時点では日付は未定であり、別途公布されます。
「【領事班からのお知らせ】当館休館日の変更について」(在フィリピン日本大使館 2025/03/21)
イスラム教のイスラム犠牲祭(イドル・アドハ)
2025年は、「イスラム犠牲祭(イドル・アドハ)」に当たる6月6日(金)を祝日としました。
2026年については現時点では日付は未定であり、別途公布されます。
「【総領事館からのお知らせ】当館休館日(2025年6月6日(金))のお知らせ」(在フィリピン日本大使館 2025/05/23)
変更点等
2026年は、例年と比べ変更点が少なくなっています。
イグレシア ニ クリスト創立記念日
2025年7月27日(日)は「イグレシア クリスト創立記念日(Founding anniversary of Iglesia ni Cristo)」が特別休業日とされていましたが、2026年はイグレシア教会関係の特別休業日は設定されていません。
一覧表
祝日等の種類
<表A>
祝日:Regular Holidays
特別休業日:Special (Non-Working) Days
追加特別休業日:Additional Special (Non-Working) Days
<表B>
特別労働日(※):Special working day
※2025年に新設された。2021年にコロナ禍において、ノーワーク・ノーペイにより、労働者の給料が減ることを避けるために、祝日の意味を残しながら労働日とした「Special working holiday」と同様に特別労働日は職場や学校は休業にはならない。
日付 (2026年) | 曜 日 | 祝祭日名称 (日本語) | 祝祭日名称 (英語) | 備考 |
---|---|---|---|---|
1月1日 | 木 | 新年 | New Year’s Day | 祝日 |
1月17日 | 火 | 中国旧正月 | Chinese New Year | 追加特別休業日 |
4月2日 | 木 | 聖木曜日 | Maundy Thursday | 祝日 |
4月3日 | 金 | 聖金曜日 | Good Friday | 祝日 |
4月4日 | 土 | 聖土曜日 | Black Saturday | 追加特別休業日 |
4月9日 | 木 | 勇者の日 | Araw ng Kagitingan | 祝日 |
未定 | イスラム教断食明け大祭 | Eid’l Fitr | 祝日 | |
5月1日 | 金 | メーデー | Labor Day | 祝日 |
6月12日 | 金 | 独立記念日 | independence Day | 祝日 |
未定 | イスラム教犠牲祭(※) | Eidul Adha | 祝日 | |
8月21日 | 金 | ニノイアキノ記念日 | Ninoy Aquino Day | 特別休業日 |
8月31日 | 月 | 英雄の日 | National Heroes Day | 祝日 |
11月1日 | 日 | 諸聖人の日 | All Saints’ Day | 特別休業日 |
11月2日 | 月 | 死者の日(万霊節) | All Souls’ Day | 追加特別休業日 |
11月30日 | 月 | ボニファシオ記念日 | Bonifacio Day | 祝日 |
12月8日 | 火 | 無原罪の聖マリアの祝日 | Feast of the Immaculate Conception of Mary | 特別休業日 |
12月24日 | 木 | クリスマス・イブ | Christmas Eve | 追加特別休業日 |
12月25日 | 金 | クリスマス | Christmas Day | 祝日 |
12月30日 | 水 | リサール記念日 | Rizal Day | 祝日 |
12月31日 | 木 | 年末特別休日 | Last Day of the Year | 特別休業日 |
日付 (2025年) | 曜 日 | 祝祭日名称 (日本語) | 祝祭日名称 (英語) | 備考 |
---|---|---|---|---|
2月25日 | 水 | エドゥサ革命の日 | EDSA People Power Revolution Anniversary | 特別労働日 |
注意点
フィリピンでは、直突然(数日前)、特別休業日がアナウンスされる場合があります。役所や銀行は原則として閉まってしまうので注意が必要です。
ホーリーウィークのモールの営業
ホーリーウィーク
ホーリーウィークについてはこちらを御覧ください。

ホーリーウィークの聖木曜、聖金曜日は例年SM、アヤラなどのモールは休業日となっています。また、営業時間の短縮もあります。モール以外も多くの店が休みとなるのでご注意ください。
ただし、2025年はスーパーマーケットについては、SMモールのSMスーパーは木曜、金曜とも営業し、アヤラセンターモールのメトロスーパーは木曜日は休業ですが金曜日は営業しました(営業時間は短縮)。
クリスマス、年末年始(モールの営業など)
注意点
メトロセブなど都市部では12月に入ってクリスマスをピークに、年明けまで、普段の渋滞がさらにひどくなります。それに加え、道路工事や事故、雨などの影響があると大変な状態になります。
観光などでいらっしゃる場合は、特に帰りのフライトなど、十分時間に余裕を持ったスケジュールを立てることをお勧めします。
また、このシーズンは犯罪も多く発生するので、スリや置き引き、スキミングなど十分にご注意ください。偽札も出回るのでおつりを受け取る際は確認してください(知らずに使ってしまうと面倒なことになるかもしれません)。
年末年始の防犯などについてはこちらを御覧ください。

セブ関連の祝日等
セブ市設立記念日(Cebu City Charter Day)【2月24日】
毎年2月24日は「Cebu City Charter Day(セブ市設立記念日)」で、この日はセブ市の「特別休業日(special non-working holiday)」と宣言されています。
根拠
「February 24, 2025 is special non-working holiday in Cebu City(2025年2月24日はセブ市で特別休日となります)」(GMA Regional TV 2025.02.19)
セブ州設立記念日(Cebu Province’s Foundation Day)【8月6日】
毎年8月6日は「Cebu Province’s Foundation Day(セブ州設立記念日)」で、この日はセブ州の「特別休業日(a special nonworking public holiday)と宣言されています。
根拠
「AN ACT DECLARING AUGUST SIX OF EVERY YEAR A SPECIAL NONWORKING PUBLIC HOLIDAY IN THE PROVINCE OF CEBU(セブ州において毎年8月6日を特別休業日とする法律)」(REPUBLIC ACT NO. 7698, April 29, 1994:共和国法第7698号、1994年4月29日)
2025年
「Aug. 6 a special non-working holiday in Cebu (8月6日はセブの特別な休日 )」(The Manila Times 2025.08.05)
オスメニヤの日(Sergio Osmena Sr Day)【9月9日】
毎年9月9日は「Sergio Osmena Sr Day(オスメニヤの日)でセブ州は「特別休業日」、その他の地域は「ワーキングホリデー(※)」となります。
「【総領事館からのお知らせ】当館休館日(2024年9月9日(月))のお知らせ」(外務省海外安全ホームページ)
Republic Act No. 6953 declares September 9 of every year as a special non-working public holiday in the Province of Cebu and a special working public holiday in the rest of the country, in honor of the late President Osmeña.(共和国法第6953号は、故オスメニャ大統領に敬意を表し、毎年9月9日をセブ州では特別休業日、その他の地域では特別ワーキングホリデー(※)と定めています。)「145th Birth Anniversary of Pres. Sergio Osmeña, Sr.」(NATIONAL LIBRARY OF THE PHILIPPINES )
(※)ワーキングホリデーは政府によって定められた祝日で、従業員と雇用主がその行事に関連した活動に参加することが奨励されます、給与計算で通常の労働日と同様に扱われるため、雇用形態によっては「ノーワークノーペイ」が適用されるとともに、追加給与や割増賃金は発生しません。
シヌログ(セブ)

シヌログは今から460年以上前、ポルトガル人の探検家フェルディナンド・マゼラン一行によってキリスト教がもたらされたセブ島で、希望と幸福への祈りの一環として始められたフィリピンで最も有名なフィエスタ(お祭り)の一つです。サントニーニョ(幼きイエス)の像を抱えたダンサーたちが、軽快なドラムに合わせて「Pit Senor! Viva Sto. Nino!(お力を、セニョール!サント・ニーニョ、万歳!)」と叫びながら繰り広げるストリートダンスが見どころです。
パレードは例年第3日曜日に行われます(2025年は1月19日)。
パレードなどが行われるメイン会場が、2023年から従来のセブ市中心地からSRP(サウス・ロード・プロパーティーズ)に移りましたが、2025は再び市街地に変更されました。
このためセブ市中心部はかなり混雑します。
また、以前、テロ対策として、パレードなどが行われる土日に音声通話を含むモバイルネットワークが日中遮断されたこともあるので、アナウンスにご注意ください。

バレンタインデー
日本では2月14日の「バレンタインデー」の認知度は、「バブル期世代」の82.4%に対して、「Z世代」が61.2%と、年代が下がっていくにつれてその認知度は下がる傾向だそうです。
バレンタインデーはもともとは、古代ローマの神々である、結婚の女神ユノや豊穣の神マイアを崇拝する祭りでした。2月14日はユノの祝日であり、毎年、翌2月15日から豊穣・繁栄を祈願するルペルカーリア祭が行われました。
ローマにおいて広まった、キリスト教にとっては異教の神々の祭りでした。
しかし西暦5世紀、性的な乱れを助長するルペルカーリア祭が若者の風紀を乱していることを憂慮した当時のローマ教皇ゲラシウス1世により、ルペルカーリア祭は廃止されました。
このときに、ルペルカーリア祭の代わりとして、、3世紀にローマ皇帝によって、ローマ軍を強くするために、兵士の結婚が禁止されました。
当時、迫害下で伝道活動をしていたキリスト教の聖職者である聖ウァレンティヌスが密かに、兵士の結婚を司い、その罪で、ルペルカーリア祭前日の2月14日に処刑されたという伝説を基にして、バレンタインデーが創設されました。
このため、男女を結びつけるという特色を色濃く残しつつ異教徒にも受け入れられる形のキリスト教的な行事を創設した。これにより、異教徒の改宗をも目論んだものと考えられています。
このように、異教徒の祭りを形を変えて残すという手法は、キリスト教化に有効的であり、イエス・キリストの誕生を祝うクリスマスが12月25日とされたのも、古代ローマの冬至の祭礼や、ミトラ教の「光の祭り」が関係していると言われています。
カトリック教会では第2バチカン公会議(1962年-1965年)後に、典礼改革で、史実の上で実在が明らかでない聖人たちが典礼暦から整理された際に、2月14日のウァレンティヌスの記念日が取り除かれたため、公的な宗教儀式は行なわれていません。
フィリピンでは、公的な宗教的な意味合いはなく、休日でもありませんが、社会慣習として、恋人同士でプレゼントを贈るなど、祝われています。
女性から告白したり、チョコレートをプレゼントしたり、翌月のホワイトデーなどは、日本独自の慣習様式となっています。
賃金
割増賃金
※「祝日(The regular holidays)」と「特別休業日Special(non-working)days」では給料の割増率が異なります。
賃金に関しては下記のDOLE(労働雇用省)の通知等を参考のこと。
<参考ウェブサイト>
「DOLE releases October, November holiday pay rules(DOLE、10月と11月の休日給与規定を発表)」(Philippines Information Agency 2023/12/17)
「DOLE to employers: Observe proper holiday pay rules amid pandemic(DOLE から雇用主へ: パンデミック下では適切な休日給与規則を遵守してください)」(DOLE 2021/10/28)
「フィリピン投資制度 外国人就業規則・在留許可、現地人の雇用『現地人の雇用詳細』」(ジェトロ2022.11.1)
「フィリピンの労働法に関する基礎知識」(オフショアマネジメント 2022/12/10更新2022/12/18)
「フィリピン労働法(基礎編):フィリピンの労働時間と割増賃金は?」(フィリピンコンサルティングファーム 2019/07/17)
「【経営者必見!】休日・祝日時の割増賃金について。計算方法は?」(東京コンサルティンググループ 2020.3.26)
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