戦争と日本とフィリピン

ミサイル発射に続きの北朝鮮の核実験のニュースが報道されました。ミサイルについてはかつては「精度が悪いので間違って東京に落ちたらまずいね」というような冗談を言っていたのもですが、今やピンポイントで攻撃できるでしょうし、核弾頭搭載ミサイルの開発も時間の問題でしょう。

日本人は平和ボケとよく議論になりましたが、徐々に危機感が高まっています。

世界史の授業でも習うスペインのマゼランは世界一周の途中、フィリピンのセブ空港のあるマクタン島で首長ラプ・ラプの抵抗により打ち取られます。マゼラン自身は世界一周を果たせず航海の途中で死にますが、残った艦隊のうちの一艘が世界一周を果たしました。

フィリピンでは、マゼランを殺したラプラプは英雄である一方、マゼランもまたセブ市の観光名所のマゼランクロスにみられるように単に侵略者である悪者という扱いではありません。この点は矛盾しているようで不思議に思えますが、恐らくマゼランが現在国民の90%というキリスト教のカトリックをもたらした存在であるということが関係していると思われます。

フィリピン人はあまり細かいことにこだわらない、おおらかな民族とよく言われます。フィリピンの歴史の授業では第二次世界大戦での日本の侵略はきちんと教えているそうです。

フィリピンに来てまもなく、第二次世界大戦中に山下将軍が隠したとされる埋蔵金の話や、日本兵がフィリピン人の子供を放り投げ試し斬りをした話(史実かどうかは定かではありません)を何度も聞きました。それでも非常に親日的な国で多くは日本人をリスペクトしてくれています。

フィリピンが親日的という話はいろいろと話題にのぼりますしその分析もされています。日本人はまじめで信用できるという認識は多くのフィリピン人に共通していると思われます。セブでは観光客を含め圧倒的に韓国人が多いのですが、一方日本人と結婚しているフィリピン人が非常に多いのも一つの理由かもしれません。

ニュースでも知られていますがフィリピンは長くミンダナオ島でスラム教の武装勢力との内戦が続いています。最近はISも関わり、激しくなっています。セブ島では「シヌログ」というお祭りがあるのですが今年、祭りのメインになる土日の二日間は一切携帯電話が使えなくなりました。テロ対策です。おかげで一人のドライバーが事故ったのですが連絡が取れなかったというようなことがありました。

日本において危機感が高まっているといっても、それでもやはり海外にいると日本の平和、安心感は特別だなあと思います。いつまでも平和が続きますことを願っています。

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