フィリピン映画「Seven Sundays」

 フィリピンの海賊版DVD

カミさんがDVDを買ってきました。普段は借りてくることが多いのですがどうしても観たかったとのこと。でもパッケージからするとオリジナルではないなあと。でも画像はすごくよかったです。この作品は2017年公開のようなのですが、さすがに国内映画の海賊版が出回ると映画産業は成り立たなくなると思うので当局も厳しくしそうです(外国映画ならいいというもんじゃありませんが)がどうなっているのでしょうか?良く分かりません。

以前ご紹介した法務省の平成28年度調査研究「法務省法曹有資格者による日本企業及び邦人の支援の方 策等を検討するための調査研究(フィリピン共和国)」のP13から知的財産法についての記載があります。

『フィリピンの街中には違法コピーが溢れているという実情がある。鞄や 靴など明らかに違法コピーのハイブランド品を取り扱う店が多数集まるシ ョッピングモールなども存在する。また、ある日系企業からは、自社の二 輪車の模倣品に悩まされているという話も出た。 その一方で、知的財産分野を専門に取扱うフィリピン法弁護士のヒアリ ングによると、知的財産法は適切に運用されており、透明性についても特段問題を感じないとのことであった。また、米国の知的財産権に対する対外制裁であるスペシャル 301条に基づく監視国リストからフィリピンが 除外されことや、欧州委員会が作成した「欧州委員会職員作業文書 第三 国における知的財産権の保護及びエンフォースメントに関する報告書」の 優先監視国リストにおいてかつてフィリピンは優先度 2とされていたと ころ、近年優先度 3に優先度が下げられていることから、状況が改善しているように見られる。』

とありますが、この調査はマニラでなされたのか、セブの私の身の回りに関すると明らかに海賊版と思われるDVDやキャラクターグッズやぬいぐるみ、偽ブランドのシャツや靴など溢れており、著作権や意匠の取り締まりについては政府は全く関心が無いのではと思っていました。以前友人から借りたスターウォーズシリーズのDVDは画面は少し歪んでいて、そのうち人の頭らしきものが映り込んだりど、海賊版にしても雑すぎと苦笑してしまいました。スペシャル301条というのは良く分かりませんが監視国リストによれば改善されているというのは驚きです。

フィリピン映画「Seven Sundays」

今日の本題は映画の感想をすこしだけ。

いつもはホラーが多いのですが今回はホームコメディでした。フィリピン映画のホームコメディは観たことがなかったので観てみることにしました。タガログ語ですが英語字幕付きでした。

↓これはユーチューブの公式な予告編(Official Trailer)です。

まずストーリーやエピソードなど、それほど目新しい感じではなく、全体的なテイストもアメリカのホームコメディのような感じです。

ただ、フィリピンの生活を知っているととても共感でき、思いのほか感動してしまいました。

話は「STAR CINEMA」というサイトで紹介されています。

写真はこちらから転用させていただきました。

内容は詳しくは述べませんが、がんで余命7週間と宣告された父が皆自分たちのことで忙しく、自分とも、また兄弟同士決していい関係とは言えない4人の子供たちを誕生日に呼ぶところかは始まります。

限られた時間でどう関係を築いていくかという話、こういうエピソードには弱く勝手に感情移入してしまうタイプなので最初からだめだ泣いてしまうと思ったのですが、ちゃんとホームコメディです。

ストーリ、エピソードはドラマとしては割とありがちな、経済的な問題、浮気の問題、子供と離れ離れ、悪い連中との付き合いなど家庭の問題を重ね合わせ、喧嘩したり仲直りしたりしながら、という話なのですが、どれも実際に身の回りにあっったこと妙にリアルに感じます。

フィリピン人家庭は一見みな明るく楽しそうに見えますが、日本人には理解しにくい複雑さも持っているケースも多いです。でも、昨日のことや明日のことをあまり思い煩っていては生きていけない。とても切り替えが早いです。

全体的に日本映画の「男はつらいよ」やあの時代のコメディのように喜怒哀楽が表現され、変に凝ったつくりでもなく、バッドエンドでは終わるはずはないと思いつつ、裏切りません。ちょっと懐かしい感じで楽しめた作品でした。

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